2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

みすず読書アンケート 2

今回の「みすず読書アンケート特集」で、複数の方があげた本がどのくらいあって、 一番重複したのがなんであるのかわかっておりませんが(どこかで、それを記して いたかもしれませんが。)、四人の方があげた「日高六郎 95歳のポルトレ」は、 上位ベスト3…

みすず読書アンケート

二月は逃げるであります。例年のこと二月はみすず読書アンケートを話題にして きたのでありますが、今年はいつものようにみすず書房に注文をして送っていた だき、手元に置いてあるのですが、まったく話題にしないうちに二月が終わりそう であります。これは…

高知つながり 6

幸徳秋水の甥 幸徳幸衛さんは、秋水に伴われてアメリカに渡り、秋水が刑死した時は アメリカでホテルの皿洗いなどをしながら、主として絵の勉強をしていたとあります。 その後、居をパリに移して本格的に絵に打ち込んだということです。サロンで入選した と…

高知つながり 5

1947(昭和22)年に発表された「幸徳秋水の墓」という随筆で描かれたことは、後年 になってから上林さんの小説の中に再びでてきます。 その作品が掲載されているのは、次の本となります。朱色の卵 (1972年)作者: 上林暁出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 197…

高知つながり 4

昨日に引用した随筆が収録された単行本「幸徳秋水の甥」が刊行されたのは、1975 (昭和50)年8月のことでした。幸徳秋水の甥―随筆集 (1975年)作者: 上林暁出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1975メディア: ? クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る …

高知つながり 3

上林暁さん「ツエッペリン飛行船と黙想」のあとがきを記しているのは、遺族代表と なる大熊平城さんであります。上林暁さんの隣家に住んでいた長女の息子さんで孫と いうことになります。 随筆集「幸徳秋水の甥」のなかに「緑のピストル」というのがありまし…

高知つながり 2

大森望さんが高知出身で、お父上は高知新聞社に勤務していたと聞いて、大学同期 で高知新聞社の記者になった知人のことを思いだしました。その知人のことは名前も 忘れかけていましたが、なんとか思いだしてその名で検索をしましたら、知人は十年 も前に亡く…

高知つながり

大森望さんは高知出身でありまして、「中学時分、歴史時代小説を集中して読んだ んですが(柴田錬三郎とか山岡荘八とか)、土佐っ子の基本はやはり龍馬」とあります。 当方が育った北海道は、明治以降になってから移住してきた人々によって拓かれたと いうこ…

本の雑誌 3月号 3

「本の雑誌」三月号に掲載の「大森望を作った百冊」です。 大森さんは現在52歳くらいでありますが、これまでを四つの時代にわけています。 生まれてから小学生 1961年2月2日から73年3月 30冊 中学生 1973年4月から76年3月 16冊 高校生 1976年4月から79年3月 …

本の雑誌 3月号 2

「本の雑誌」3月号を話題にするというよりも、これで特集されている大森望さん を話題にすることになります。 巻頭から30ページほどぶち抜きでの特集ですから大森ファンにはたまらないもの でありましょう。当方が興味深くみたのは、「大森望を作った百冊」…

本の雑誌 3月号

本日に自宅に「本の雑誌」2013年3月号が配達になりました。 雑誌一冊を配達してくれる本屋が、この時代にあるのですよ。親子でやっている 小さな本屋(店にはほとんど本がないのでありますからして、店頭で本を購入すると いうことはないのですが)の将来は…

最近の購入書から 6

バラカンさんの岩波新書は、縦組みページと横組みページがまじっています。 一冊の本が、あたかも雑誌における特集ページがはさみこまれているように構成 されていまして、その特集のところが、横組みであったり、縦組みでも書体が 違っていたりしています。…

最近の購入書から 5

ピーター・バカランさんの岩波新書「ラジオのこちら側で」を読んでおりました。ラジオのこちら側で (岩波新書)作者: ピーター・バラカン出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/01/31メディア: 新書購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (27件) を見…

最近の購入書から 4

昨日は「土曜の朝」「映画 くちづけ」「ライザ・ミネリ」「プーキー」から 「吉見佑子」というつながりでありまして、これのスタートがピーター・バラカンさん であるとは面白いと、一人悦にいっていました。ひさしぶりに「吉見佑子」さんの ことが頭に浮か…

最近の購入書から 3

最近購入したもので、今読んでいるのは、次の一冊であります。ラジオのこちら側で (岩波新書)作者: ピーター・バラカン出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/01/31メディア: 新書購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (27件) を見る 日本にお住ま…

最近の購入書から 2

最近の購入書とありますが、次のものは年長の従兄弟からいただいたものです。 当方が、このブログで言及していてそのうちに購入するとあるものの、なかなか 入手したとならないので、当方のふところ具合を心配して、プレゼントしてくれ たものです。ありがた…

最近の購入書から

読むほうがさっぱりでありますので、購入のほうもぱっとしません。 二月は当方の誕生月でありますので、そのお祝いに何か自分向けにとは思っています が、これはアマゾンではなくて、普通の書店で購入したいものです。 (これについては、確保することができ…

表紙の裏 5

表紙の裏の小沢信男さんであります。 昨日は「みすず」でありましたが、本日の話題は「古本倶楽部」260号の表紙裏で あります。「古本倶楽部」は、中野書店の目録で毎月刊行されるものです。毎月 印刷された目録を送り続けるというのは、すごくお金がかかる…

表紙の裏 4

小沢信男さんのみすず表紙裏の連載「賛々語々」の二回目は、久保田万太郎さん の句を枕にしたものであります。いずれ、この連載は何らかの形でまとまるものと 思うのでありますが、高浜虚子さんから久保田万太郎さんの句を枕にしてはじまる というのは王道の…

表紙の裏 3

小沢信男さんが「みすず」に登場するというのは、みすずの新しい路線であります。 他の出版社からうつられた編集者の方が、みすずの幅をひろげていることになってい ます。 小沢信男さんが表紙裏のページを最初に担当されたのは、2011年4月号とあります。 小…

表紙の裏 2

「みすず」を出版社のPR雑誌といっていいのでしょうか。 「みすず」は格調が高すぎるせいもありまして、かっては定期購読をしていたもの の、あまりにも読むことができず、定期購読をやめてしまっています。よしていた 定期購読を再開していたのは、小沢信男…

表紙の裏

出版社のPR雑誌の表紙裏といえば、出版社の広告とか表紙に掲載した絵画等の説明 になっていたりします。 岩波「図書」は、ここずっと宮下志朗さんが担当して表紙にとりあげた本について の解説を書いています。ちなみに2013年二月号は、表紙は「ふらんす百綺…

あれもこれも 14

当方が最初に「暮しの手帖」を購入したのは、いつのことであったかと思っていま す。たぶん、自分で購入したのは家庭をもってからで、それまでは、たまに親が購入 したものを読んでいたのでしょう。このへんは、けっこう記憶があいまいになって います。 花…

あれもこれも 13

「暮しの手帖とわたし」の巻末には、かっての雑誌のページが再録されています。 「誰にでも必ずできるホット ケーキ」という記事ですが、これは1950(昭和25) 年七号にのったもので、これはグラビアページに最初に登場した食べもの記事との ことです。 今か…

あれもこれも 12

大橋鎮子さんは、戦後の女性編集者として代表的な一人となるのですが、花森さん の存在が大きすぎて、その影に隠れてしまいがちです。 大橋さんの著書には、控えめなかたちで花森編集長に提案して採用された企画に ついてが書かれています。 「これを読んだ…

あれもこれも 11

「暮しの手帖」花森安治さんは、こだわりの人でありましたから、部下になった 人はたいへんであっただろうと思います。 酒井寛さんの「花森安治の仕事」の冒頭には、花森さんのプロフィールがスケッチ 手法で描かれています。 「花森安治は、昭和23年の、暮…

あれもこれも 10

雑誌の創刊を持ちかけたのは大橋さんで、「暮しの手帖」の太い背骨をつくった のは花森安治さんということになるのでありましょう。 ブレヒトの詩にある「提案したるは彼にして採用したるは我らなり」を地でいくよう な話であります。 酒井寛さんの「花森安…

あれもこれも 9

「暮しの手帖」の大橋鎮子さんは、この雑誌のいいだしっぺであり、編集者で経営者 でもありました。 大橋さんは、自分と同年代の女性向けの雑誌を創刊したのでありますが、それまで も女性向けの雑誌というのはありました。たとえば、「婦人之友」などは、今…