2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

本の街 神保町

「本の街」といえば神保町のことであります。いまから20数年前のバブル前夜 には、神保町は地上げ攻勢にあって、古本屋さんのようにわりにあわないことを よして不動産賃貸に業種を変えたほうがもうかるということがいわれていました。 あの頃は、交差点ま…

おやまから本の街へ

本日は宿をでて上野のおやまへとむかったのですが、上野駅公園口の改札あたりは、 ものすごい人でありました。特には、駅のなかにある展覧会チケットの販売所に 長蛇の列ができているのに驚きました。こんなに列ができているのはすごいと思い ましたが、これ…

旅の宿から2

今回は雨にあたられてばかりです。スボンが濡れて大変です。雨のおかげで友人に会うことが出来るようになりました。友人は小学校の教師をしてますが、お天気ならば運動会なのが、連日の雨のために、延期がきまったのでした。雨に感謝しなくてはいけません。 …

旅の宿から

旅に出ていますが、今回は二泊でありましてパソコンを持参するかどうか迷いました。予約した宿は部屋からのネット接続環境にないという、いまどき珍しいホテルです。なんとか携帯電話からメールを送って本日の更新をしますが、私の古い電話は文字数の制限が…

函館つながり 4

今回の岩波文庫版「久生十蘭短篇選」を編集しているのは、川崎賢子さんであり ました。 川崎さんのデビュー作(?)は、「彼らの昭和」というもので、これは長谷川四兄弟に ついてかかれたものでした。 長谷川兄弟をとりあげようとしたら、函館のむかしのこ…

函館つながり 3

岩波文庫の5月新刊で「久生十蘭短編選」でました。最近は、昔と雰囲気の違う 岩波文庫がでたりしますが、小田実の作品は、まあなんとかわかりますが、久生十蘭と いうのは、まったくの予想外であります。よく、この企画が通ったものであります。 そのむかし…

函館つながり 2

本日の函館つながりは、「本の雑誌」09年6月号の編集後記にあった話題で あります。6月号の最後のページは、編集者が小文をよせているのですが、この 雑誌の編集者である「浜本茂」さんのところにありました。 「 大島幹雄さんが発行する『アートタイム…

函館つながり

大阪文学学校でチューターをつとめていた川崎彰彦さんは、大学を卒業してから 就職した北海道新聞函館支社に勤務していて、「私の函館地図」という作品を残して います。この作品は、時系列としては「ぼくの早稲田時代」に続く物ものでありま すが、発表され…

月刊京都 6月号4

月刊京都を買っておくってくれた知人は、書店でこの雑誌を眼にすることは あったが、手にしたのははじめてといっていました。第3種郵便物として認可 されたのは1950年10月30日とありますので、そんな昔からあるのですかと いう感じです。(小生が学…

月刊京都 6月号3 

月刊京都6月号の特集のページを開きながら、ぶつぶつと小言をいっている おやじのようであります。これは難癖をつけるためのものではなく、思いがけ ないところで、このような特集を見いだして、喜びながらも、なにか気の利いた ことをいわなくてはと思案し…

月刊京都 6月号2 

月刊京都 6月号の「特集 本の魅力」は、「限定本の魅力」として、湯川書房の 本を取り上げています。 この湯川書房の本の書き出しは、次のようになっています。 「 バブルのころ、限定本ブームがあったことを知っているだろうか。 今では、その言葉さえあま…

月刊京都 6月号

新型インフルエンザの患者が東京と神奈川ででたとニュースでいってました。 少し前から兵庫、大阪で出ていたのですが、このあと、どのようなことになるので ありましょうか。大阪、神戸、滋賀と患者が発生していますのに、京都はいまだに 患者発生のたよりな…

編集工房ノアの本5

本日も、宮川芙美子さんの作品集「リレハンメルの灯」から話題をいただきです。 宮川さんが一番訴えたいのは小説というスタイルをとっているのですが、その作品 には、触れることなしで、もっぱら寄席でいえば色物のような文章にばかり眼が いっています。 …

編集工房ノアの本4

編集工房ノアからでた宮川芙美子さんの「リレハンメルの灯」を見ていましたら、 石田郁夫さんについての「あちらこちら命がけ」という文章で眼がとまりました。 名前は知っている石田郁夫さんの文章は、60年代後半から70年代にかけて良く 雑誌等でみかけ…

編集工房ノアの本3

ノアの本、宮川芙美子さんの作品集「リレハンメルの灯」の帯には、次のように あります。 「 乳児院に来る子どもたちの荒んだ状況、坂の下の食堂に集まる客たちの人生、 父母を看取る高齢化の痛切。レクイエム。人の風景。哀切の明かり。」 最初から最後まで…

編集工房ノアの本2

昨日に続いて「リレハンメルの灯」から話題をいただきます。 作者の宮川芙美子さんは、47年生まれで児童福祉施設(乳児院)に25年勤務 したとあります。94年に編集工房ノアから「ミス・カエルのお正月」という作品を 刊行しています。今回の本の最後に…

編集工房ノアの本

先日に届いた「海鳴り21号」で小沢信男さんがとりあげていた宮川芙美子さんの 「リレハンメルの灯」を入手いたしました。編集工房ノアの本が、店頭で購入できる のは大阪で数点、東京にもあるかないか、京都では三月書房ですが、これ以外に 住んでいまと書…

菖蒲忌 野呂邦暢7

いまどき長谷川修さんの小説を読んでいる人はいるのだろうか。佐藤正午さんの エッセイの野呂邦暢さんの作品をぼちぼち読み返しているのは、世界中でぼくひとり ではというくだりを借りますと、最近に長谷川修さんの小説を話題にしている人は 世界中でここだ…

菖蒲忌 野呂邦暢6

邪馬台国論争というのがあって、古代史というのは現存の資料がすくないせいも あって、ほとんど推理小説のような趣でありまして、数少ないてがかりを想像力で 最大限まで膨らますもののようです。 小生の生まれ育ったところが、ほとんど昔の歴史が残っていな…

菖蒲忌 野呂邦暢5

いまから30年ほど前には、地方で小説を書き続けるというのは、相当に たいへんであったようです。すこしでも見込みがありましたら、東京にでてきて 筆一本でやってみないかというようなお誘いがあるのでしょう。諫早に住んで 小説を書き続けた野呂邦暢さん…

菖蒲忌 野呂邦暢4

野呂邦暢さんへの門は野呂さんが書いた小説作品にしかないと、佐藤正午さんは いうのでありますが、小生のようなゴシップ好きには、野呂さんの作品世界の 理解のためには、いろいろなアプローチがあってもよろしと思っております。 野呂さんが紹介する文学作…

菖蒲忌 野呂邦暢3

昨日に引き続きで佐藤正午さんが書くところの野呂邦暢さんについてのものからで あります。 「 1977年のある日、僕は学生として暮らしていた札幌の書店で、刊行された ばかりの『諫早菖蒲日記』を手に取った。そのときはまだ野呂邦暢が諫早在住の作家で …

菖蒲忌 野呂邦暢2

野呂邦暢さんがなくなったのは1980年5月7日ですから、それから30年ほどに なります。芥川賞を「草のつるぎ」で受けたのが36歳の時で、それから6年作品を 発表し、まだまだこれからという42歳(厄年ですか)に、心筋梗塞で急逝したので ありまし…

菖蒲忌 野呂邦暢

連休中に「日本の古本屋」で注文してありました野呂邦暢「古い革張椅子」が、 本日手元に届きました。注文してから5月7日が、野呂邦暢さんの命日であると いうことに気がつきました。拙ブログでは、野呂さんの諫早での追悼会「菖蒲忌」に ついて記したり、…

海鳴り21号到着4

小さな版元ほど運転資金が苦しくて、新聞等に新刊広告をだすことができないため 新刊案内のホームページをつくっているところが多いのですが、そんななかで、編集 工房ノアは、本文で100ページをこえる冊子「海鳴り」を年に一回だして、出版目録 にかえて…

海鳴り21号到着3

編集工房ノアの「海鳴り」は、今回で21号となっていますが、いつごろから でるようになったのでしょう。2000年9月に「編集工房ノア25周年記念会」 というのが大阪のホテルでありまして、その時の様子は2003年4月に刊行された 「海鳴り」15号…

海鳴り21号到着2

編集工房ノア「海鳴り21号」巻頭におかれた小沢信男さんの「『リレハンメルの 灯』のもとに」は、前半部がむかしのお仲間 宮川芙美子さんが刊行された作品集 「リレハンメルの灯」の出版記念会に出席のお話で、後半部が大阪城公園にある鶴彬の 句碑をみた…

海鳴り21号到着

連休でお天気もよろしくて絶好の行楽日和でありますが、人の多いところに いくのは気が進まずで、さてどうしましょうと思っておりましたら、郵便受けに ぽとり、クロネコメール便が冊子を届けてくれました。 これはなにと思って手にしましたら、これが編集工…

ストリートワイズ5

本日の朝日新聞「おやじのせなか」というコラムは坪内祐三さんが登場です。 昨日の拙ブログに、デビュー論集の「ストリートワイズ」には、その後の著作の ほとんどすべてが含まれていると書きましたが、あえてないといえば、彼が 専攻した「アメリカ文学」に…

ストリートワイズ4

講談社文庫「ストリートワイズ」は、坪内祐三さんの「芸の見本帳」のような ものでありまして、堅いものから柔らかいものまで、坪内さんの仕事の見渡しが ききます。 巻頭には愛読し、尊敬する福田恒存に関する文章をおいて、つぎに社会批評を、 その次は、…