2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

川端康成文学賞

最近に新潮文庫にはいった辻原登「枯葉の中の青い炎」の帯には、第31回 川端康成賞受賞作とありました。もともとは、川端康成のノーベル文学賞賞金を もとにして作られたようでありますが、その一回目は上林暁「ブロンズの首」で 候補となった作品は佐多稲…

小生と同じ年齢の本

小生と同じ昭和26年に誕生した(または刊行された)本には、どのような ものがあるでしょうか。 たまたま、自宅で昨日に手にした河出書房 市民文庫「ある晴れた日に」 (加藤周一著)は、そうした一冊でありました。当時の定価は90円となって いますが、…

生まれた頃にでた本

知人に子どもが生まれたりしたときに、子どもの誕生日と発行年月日が 近い本をプレゼントに贈ったことがありました。本来でありましたら、 お祝いでありますからして、なにかおめでたいものとなるのですが、 誕生日にちかいものから選ぶので、選択のはばがせ…

エンタメ・ノンフの秋

エンタメ・ノンフなんてことばをはじめて眼にしました。「本の雑誌」9月号の 巻頭の特集が{エンタメ・ノンフ」であります。これはなんのことかというと、 エンタテインメントノンフィクションの略であるようです。この特集の一番頭で 「エンタメ・ノンフ」…

ブックオフの高額商品

マロニエの花が言った〈上巻〉作者: 清岡卓行出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1999/08メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る このまちのブックオフでは百円の棚を中心にあさっているのですが、 あまり購入することはないものの、…

永沢光雄 2

永沢光雄さんは、つくづくと不思議な作家であると思ってしまいます。 最終学校が大阪芸大というのは、かの中島らもさんと同じでありまして、 大阪芸大というのは、壮絶な物書きを生み出すところだとすりこみがされ そうであります。 昨日に取り上げました「…

「風俗の人たち」永沢光雄

本日の夕方に、このまちにあるブックオフへといって百円棚をあさっておりました。 前回にいったときとくらべると、すこしいれかわっておりまして、眼をひくものが 数冊ありました。半額のたなには、池内紀のものが何冊かあったのですが、みすずの ものなどが…

「本を贈る」

昨日に引き続きで「穂村弘」さんの「本の雑誌」9月号にあった、つぎの くだり「すでに絶版とか品薄になっている作品のなかに、安い値段で見つけたら 何冊でも買うと決めているものが何タイトルかある。」に反応して、小生の 場合、これはなんであろうと思っ…

「旅の重さ」

本日も「本の雑誌」9月号をねたにしての駄文であります。 穂村弘さんの連載コラム「続 棒パン日常」の、今月のたいとるは「本を贈る」で あります。この書き出しは、次のようになっています。 「 好意をもった相手や、この面白さをわかってくれるんじゃない…

豚に真珠かな

「本の雑誌」9月号が、おくればせで本日に手元にとどきました。 すでにあちこちのブログで話題になって、すっかり読んだ気分になっているところも ありですが、それでも自分の目で直接確認できるのがよろしです。 坪内祐三さんの「読書日記」では、加藤一雄…

寛容について

「寛容について」というのは、フランス文学者 渡辺一夫さんの基本的な用語で あり、筑摩叢書からでていた著書のタイトルでもあります。(この本は、大江健三郎 さんが編集したアンソロジー) 昨日にとりあげた「四方田犬彦」さんの文章にあった「不寛容」と…

不寛容な社会

各社のPR雑誌は、たいていが月初めに届くのですが、それよりもちょっと 早くに届くのが「本の話」であります。この雑誌は、創刊以来購読している ように思うのですが、最近は、ちょっぴり物足りなさを感じているのです。 そのむかしは、丸谷才一「思考のレ…

戦争の世紀

1900年代というのは、世界規模での戦争が行われた初めての世紀で あるようです。1920年代半ばまでにうまれた日本の男性は、すべてが 徴兵という制度に縛られていたのですが、もちろん、そのあとは出征する ことになるのです。この時代に生をうけた男…

渡辺一夫「敗戦日記」

8月15日の新聞に「敗戦日記」渡辺一夫 博文館新社の広告がでて おりました。太平洋戦争が終わってから60年以上にもなるのですから、 戦争体験があるひとは、どんどんと少なくなってきて、戦争のことを 知りたかったら、信頼される書物などを読むしかな…

「書物との対話」2

河合隼雄さんの「書物との対話」には、まんがについての文章が何本が収録されて います。もともとは、このまんがにはなじみがなかったと河合さんは書いているのですが、 その世界への案内役は鶴見俊輔さんのようであります。 「 鶴見さんは天性のアジテータ…

「書物との対話」河合隼雄

先日、ブックオフの105円棚で見つけてきた河合隼雄さんの「書物との対話」に 手作り版「ドリトル先生船の旅」という文章がありました。この「書物との対話」と いう本は、あちこちにかいた文庫の解説や、著作集のしおりによせた文章などから なっていて、…

荒川洋治のお仕事

詩人の荒川洋治さんは、最近は本についてのエッセイをたくさん発表されていて、 気になる存在となっています。みすずからでているものは、装幀が上品なせいも ありまして、荒川さんについても端正な人であるというような感じを受けることです。 みすずの本は…

講談社文芸文庫

講談社文芸文庫が発刊したときにアンケートかなにかがありまして、それに こたえると抽選でテレホンカードをプレゼントというものでした。ほんとに 出始めのころでしょう。そのときに運良く、文芸文庫オリジナルのテレホン カードを入手することができたので…

廃墟から始まる

「それは1945年8月の廃墟から始まった。」と帯にあったのは、宮内嘉久 「建築ジャーナリズム無頼」中公文庫でありますが、45年の廃墟の風景について 記した作品というと、けっこうたくさんあるはずです。戦後まもなくまでは、 日本のあちこちにこうし…

夏休みモード

夏休みモードにはいっているせいか、本日の朝日新聞「読書欄」は、いつもの 評者が新刊を取り上げる方式ではなく、「夏の読書特集」ということで、「旅に ついての本」の取り上げとなっていました。この特集では、鹿島茂さんと森まゆみ さんの対談形式の紙面…

「大問題 ’07」

「大問題」創元ライブラリは、01年からシリーズででておりまして、これが 7冊目となります。宣伝文句には「一体日本はどうしたんだ! 色々あった’06年を 軽妙な漫画と洒脱なコラムで読み解く、いしい版『現代用語事典』 」とあります。 いしいひさいち…

「安南の王子」

先日に新刊本をみていましたら森達也さんの「クォン・デ―もう一人のラスト エンペラー」 (角川文庫 も 13-4)が眼にはいりました。第二次大戦後の日本に おけるドキュメンタリーであるようですが、このタイトルをみて山川方夫さんの 「安南の王子」という作品…

玄人ごのみ

玄人ごのみから何を思い浮かべますでしょうね。映画でしたら、渋い脇役で ありましょうか。けっして主人公をくってしまうことはないが、存在感の ある人。その人がでているだけで映画をみたいと思うような気分にさせる 役者。すこしメジャーな存在になってし…

夏の読書の記憶

夏の読書というとどのようなものを思い浮かべるでしょうね。 ずっとむかしの朝日新聞のコラムに吉田秀和さんが、夏にはプルーストを読む ようにしているとか書いてあるのをみたことがありました。その昔は、夏は 音楽シーズンがオフとなるので、まとまった休…

上方芸能列伝2 

昨日に引き続きで澤田隆治さんの著作について話題にすることにします。 「私説コメディアン史」をひっぱりだしてきて、これからも引用をしようと 思っておりましたが、時間が足りず、本日は断念をしました。 澤田さんは、自分で番組をプロデュースして、しか…

上方芸能列伝 澤田隆治

テレビの草創期にかかわった人たちは、このメディアが50年以上もたって から、このようにおおばけすると思っていたでしょうか。小生が誕生したのと 民間放送のテレビが放送を開始したのは、ほぼ同時であります。もの心が ついたときにはテレビ放送ははじま…

近々に読むつもりでいる本

小生は、とりあえず読むつもりで本を買っているのですが、本を読むスピードが さっぱりあがらないので、読むつもりの本の山は高くなる一方で、そのうち山を 低くするために段ボール箱におさめるのでありました。 最近、そうした山にあるのは、ジョン・ダウニ…

傍観者からの手紙

月刊「みすず」では、もう何年も「傍観者からの手紙」というタイトルで外岡秀俊さんの エッセイが連載されています。この外岡さんは、朝日新聞東京本社編集局長という肩書きを お持ちで、たいへん著名な新聞記者であります。 学生のころに文学賞の新人賞をう…

阿久悠追悼番組

本日10時から昨日になくなった阿久悠さんの追悼番組がありました。 こちらは外出していたので、頭のところをみることができなかったのでした。 本来であれば、これはVTRに録画するところでありますが、地上波よりも BSで再放送になったときに録画しよう…

「ミニチュア庭園鉄道」

NHK教育テレビ「趣味の園芸」40年特集をみていましたら、北海道のオープン ガーデンを特集していました。新聞のテレビ欄の記載によりますと「北海道花園を 作った人々」となり、「香りただようラベンダー畑」とか「丘一面の芝桜」「野花 ゆれる夢庭」とな…