夜になってストーブを

 本日の朝の最低気温は0.5度まで下がりました。あとすこしで氷点下、朝6時

過ぎに外にでましたら、吐く息が白く、寒かったことです。

寒いのに無理して頑張らないことにしました。夜にはストーブをつけて室温をあげ

ることにしました。

 本日も「本の雑誌」11月号から話題をいただくことにです。昨日は「マイナー

ポエット」についてでしたが、雑誌に名前があがっているのはマイナーポエットとし

て評価されている人が多くて、もっと若い書き手でマイナーポエット風の人はいな

いのかなと思いました。当方は、最近の書き手にはまるで明るくないのであります

が、詩人も含めて、若い(四十歳よりも)人でとなると、どんな人の名前があがるで

しょう。そんな特集もやってもらいたいが、読みても書き手もともに若くて50歳とい

うのでは望むべくもないか。

  本日に「本の雑誌」を見ていて、一番反応したのは、次のくだりでありました。

 坂上友紀さんのコラム「本は人生のおやつです」にあったものです。坂上さん

帝塚山学院の先生の蔵書を買い取りにいった話ですが、その蔵書は「量も

圧倒的ですが、見たこともない本だらけ」とあります。これらの本について先生か

らレクチュアを受けるのですが、そのなかで「特に衝撃がはしった本があったので

そのことについて書きたい」とあります。

 当方が反応した本は、一番最後に書名だけ取り上げられているものであります。

「気になる存在感を放つ、薄くて小さな函本が、「黄金の国を求めて」気谷誠

(指月社刊)。タイトル、著者名、出版社名と、特別馴染みはないながら、シンプル

な中にも品があり、気をそそられる趣あり。む、むむむ。」

 この本のことについて坂上さんは、先生に問い合わせることになるのですが、

その結果は、次号にとのことです。

 ほんとに久しぶりで気谷誠さんの名を目にすることになりました。拙ブログでも

一度名前をあげたことがあるのですが、気谷さんは気になる人でありますね。

 気谷誠さんは大学図書館の司書さんで、愛書家として知られていました。

西洋古書とオートバイをこよなく愛してましたが、やっておられたブログでは本を

話題とするよりもバイクを話題にしたほうが、ずっと読んでくれる人が多いと書い

ていましたです。

 気谷さんは2008年9月22日に54歳で亡くなられましたが、気谷さんが亡く

なる直前まで書き続けていたブログ ビブリオテカ グラフィカ

は、亡くなって十年が過ぎた今も読むことができます。 

http://bibliotheca-g.jugem.jp/ 

西洋挿絵見聞録―製本・挿絵・蔵書票

西洋挿絵見聞録―製本・挿絵・蔵書票

 

マイナーポエットといえば

 先日に届いた「本の雑誌」437号の巻頭特集は「マイナーポエットを狙え」で

あります。

  この特集には、「マイナーポエットといっても詩人とは限らない。・・・古書店

人気のマイナーポエット、知る人ぞしるマイナーポエットに偏愛マイナーポエット

まで・・奥深い世界を堪能する」とあります。

 ベストセラー作家や、あまり作品は売れることはないが重要な作家さんなどは

マイナーポエットとはいわれないのでしょうね。メジャーを志向するが、メジャーに

なれなかった人に、マイナーという呼び名は似合わないでしょうね。

 この特集の「座談会」を「岡崎武志、萩原魚雷、島田潤一郎」の三人でやって

います。いずれもマイナーな作家が好きな方でありますが、この人たちが大きくと

りあげると、その昔からのマイナー好きな人は、いっときそのマイナーな作家たち

が、バブル(といっても小さな泡ではありますが)となることから、喜ばなかったり

するのですね。

 ということで、こういう特集をしたらすぐに名前があがる作家がいれば、前で

あればあがったのに、今はちょっとメジャーになってあがらなくなる人もありです。

そうしたあがらなくなった代表は野呂邦暢さんでしょうか。(そう思っていたら、

坪内祐三さんの文章の中に名前があがっていました。)

 当方のなかではメジャーでも、世間的にはマイナーポエットといったほうがおさ

まりがいいと思われる小沢信男川崎彰彦さんのお二人の名前が、どこかで

あがっていてもよかったのにな。まあこのお二人の名前をあげるとしたら坪内

さんでありましょうが。

 マイナーポエットは「ヤクルトスワローズである?!」とありますが、野球チームに

在京球団をあげることが、当方の感覚とはあわないことで、セリーグとか在京球

団はマイナーではないでしょうよ。

 ということは、現在はマイナーポエットに例えることができる球団は存在しない

ということで、ダントツのマイナー球団は川崎球場をホームとした二つのチームで

ありましょうよ。

若きマチュウの悩み―わがバリエテ (1973年) (バリエテ・シリーズ)
 
夜がらすの記 (1984年)

夜がらすの記 (1984年)

 

本日は庭仕事

 本日は「体育の日」という祝日です。来年からは名前がかわるのでありましょう

か。もととも「体育の日」といえば10月10日でしたが、10日はお天気がよろしい日

ということで、東京オリンピックの開会式が行われたのですね。

 10日ではないものの、本日はお天気まずまずで午前から庭にでて庭仕事であ

ります。花の終わった秋明菊などをばっさりと切ってしまって、本日のゴミ収集に

だすこととしました。

 鉢で大きくなったバラを地植えしたのですが、植える場所が見いだせない赤い

バラが二つ庭に置かれたままになっています。京成の「宴」というのと、「レオナルド

ダヴィンチ」となります。今年は、このまま冬越しすることになるのかな。

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 昨日にブックオフで購入したのは、当方にしては珍しい坂口安吾のものでありました。

ちょうど角川文庫からの新版が安価であったので購入することになったものです。

坂口安吾は学生の頃に読むものでありますが、当方はへそまがりでありましたので、

ほとんど安吾、太宰には手をださずでありました。太宰は、その後ちくま文庫で全集の

ようなものがでたときに購入したのですが、読んでいるとはいえないことです。

 安吾などはさらに読むことができていなくて、学生のころに、これを読め読めといわ

れてもらった角川文庫の「堕落論」などが、今も家のどこかにあるはずです。

昨日に購入したのは、角川文庫の次の二冊でありました。

肝臓先生 (角川文庫)

肝臓先生 (角川文庫)

 
堕落論 (角川文庫)

堕落論 (角川文庫)

 

  まず読んでみようと思ったのは「肝臓先生」でありまして、これは今村昌平監督

が映画にしたことで有名でありました。主演は柄本明で、一緒にでていたのが高校を

でたばかりくらいの三日月さんこと麻生久美子さんでありまして、映画はちらっと見た

のですが、どんな話であるのか、まるで記憶になく、どうして今村昌平がこれを映画化

しようと思ったのかも、まるでわからずであります。

 文庫本で50ページくらいの作品であり、これは読むことができるでありましょう。

台風一過

 こちらは台風の直撃はなく、その影響が強い風になってでましたが、木が倒れる

こともなく、被害はありませんでした。夕方になって、あちこちの状況を目にすること

になりましたが、河川の氾濫などで浸水しているところの皆さんにはお見舞を申し

上げます。生活が落ち着くまでには、相当な時間がかかりそうですね。

 当方は昨日から台風の心配をしながら、LinuxMintを搭載したレッツノート

遊んでいたのですが、途中で急に画面が暗くなる(照度が落ちて、復活しない)と

いうトラブルに見舞われました。画面が暗いと、操作することもできずで、これは

外部モニターに出力して直しをやろうかと思ったのですが、そのままでは出力も

できないようで、まったく手詰まりの状況となりです。

 過去にも照度が落ちたことがありますが、このときはわりと簡単に復活したの

ですが、今回はどうしたでしょう。あれこれと暗い画面に手探りでやっていましたら、

さらに状況は悪くなったようで、まったくもうであります。

 Linuxをノートで使うときには、このような事態が発生することがあるというのは、

ユーザーには知られていることですが、こういったことがなければ、もっとおすすめ

できるのにな。

 本日は買い物にいったついでにショッピングモールの近くにあるブックオフ

立ち寄りました。文庫ばかり5冊買いました。お会計と思いましたら、当方の計算

よりも安くてあれどうしてと思ったら、これは二割引きとのことです。これは嬉しい。

先日にガルシア・マルケスが読んでいたという逸話を聞いた、「ダロウェイ夫人」

が見つかりましたので、これをありがたく購入することになりです。

ダロウェイ夫人 (光文社古典新訳文庫)

ダロウェイ夫人 (光文社古典新訳文庫)

 

先日の持参本

 先日のコンサートなどへの遠征は、できるだけ身軽にということで、かばんを持つ

こともなしでありました。上着に手帳と薄い文庫本をいれて手ぶらでいったのです

が、この本にしようと思ったときには、あまり意識をしなかったものの、当日の

コンサートと深くつながっていることに、あとで気づくことになりです。

 山下達郎さんのコンサートでしたからして、話のなかで大瀧詠一さんのメガネに

かなってバンドとしてデビューすることになったことや、これまでつながりのあった

楽家たちが今年に亡くなったことについて言及です。

 そのときに名前はでなかったのではありますが、当日のライブでも「SUGAR

BABE」の思い出にといってから「DOWN TOWN」を歌うところで、そうだ本日の持参

本の父親は「SUGAR BABE」のメンバーで、たった一枚のアルバムにも参加して

いる方であったのだと思ったのであります。

vzf12576.hatenablog.com ということで、持参していたのは寺尾紗穂さんの「南洋と私」でありました。

南洋と私 (中公文庫)

南洋と私 (中公文庫)

 

 ユニークな育ち方をした寺尾さんでありますが、音楽と文筆の二刀流です。

この本でもそのユニークさの片鱗を感じることができることであります。この本は

日本統治時代に南洋といわれた島々での、人々の記憶をたずねる旅を記録した

ものとなります。(本文と同じくらいの注がついていて、こちらを読みでがありま

す。)

 統治時代に日本の公教育を受けた人たちは、その時代をどのようにとらえて

いるのかですね。それが本筋ではあるのですが、あちこちにプライベートなこと

が挟み込まれていまして、これがまた興味本位に面白い。

 南洋にいって南十字星を見てみたいと思った話からの続きにあるくだりです。

「高校二年の三月、私はサザンクロスを求めて花屋を何軒もまわった思い出が

ある。オーストラリア原産のピンクの花をつける植物だ。花が星型で南十字星

思わせるので、同じ呼び名を与えられたのだという。・・三月というのはついてい

る花もほとんどなく、お店にもあまり置かれない。ようやく見つけて鉢植えも、

花はほとんどついていなかったと思う。それを私は当時一番好きだった人の

誕生日にあげた。地学の先生で、父親より年上、奥さんも子どももいたけれど、

そういう状況に反比例するみたいに、どうしても好きだった。」

 おいおい大丈夫かというようなエピソードでありますが、寺尾さんはこのよう

なセンスのかたなのですね。この「サザンクロス」という花は、北国の当方のとこ

ろにも鉢であるのですが、近所のお祭りの縁日で売れ残りを買ったものですが、

冬は室内に入れることによって、買ってから三年を経過しても健在であります。

我が家のサザンクロスの写真をさがしたのですが、見つからずでしたので、

ネットで販売されているサザンクロスの写真を拝借することとしました。

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なんでもできた人

 本日のニュースで、今月7日に和田誠さんが亡くなったとでていました。

 体調を崩して入院されていたとのことですが、いつまでも若々しいと思って

いた和田さんも病気には勝てなかったか、残念。

 和田さんは若くしてデザイナーとして有名になり、最初は本業のデザインで、

フリーになってからは装幀、エッセイ、映画監督とマルチな活躍でありました。

和田さんにあこがれた人は、たぶん枚挙にいとまなしでありましょう。

当方は、まるで絵をかくのはだめでありましたので、それで和田さんに影響を

受けることもなく、道を誤ることもなしで、ただただ和田さんが生み出したもの

を楽しむことになりました。

 先月に読んでいた南伸坊さんの本を見ていましたら、ちょっと絵が得意で

あったがために「おれは和田誠みたいになる」と思って苦労する話が綴られて

いました。

 それほどに和田誠フォロワーは多くいるものと思われます。

 拙ブログでも和田誠さんのことは、何度も話題にしているのですが、当方は

ほとんど進歩していませんので、10年ほど昔の記事を読み返しています。

vzf12576.hatenablog.com 当方がなじんだ和田誠さんの作品といえば、本の装幀が一番でありまし

て、1993年にリブロポートからでた「装幀の本」は大好きな一冊です。

 丸谷才一さんの本は、特に和田さんとの結びつきが強いように思いました

が、死後に刊行となった「丸谷才一全集」は、別な方が担当となり、ちょっと残

念に感じたものです。

 和田さんは、装幀に強いこだわりがあって、文庫本を覗いては、最後まで

自分の装幀本に書物のバーコードを印刷することを許さなかったので、

著者が、自分の本は和田さんの装幀でというと、よほどの大物でなければ、

編集者はそれは勘弁してとなったのでありましょう。

 どちらにしても、装幀にバーコードの印刷を認めないという、今や絶滅危惧

となっているデザイナーが亡くなっって、これからの新刊で書籍の帯や、そうで

なければ取り外し可能なシールにバーコードがプリントされている本を見かけ

る可能性は、限りなく低くなりました。

 和田誠さんが亡くなったことで、これが一番残念なことかもしれません。

 本日は和田さん「装幀の本」を開いてみます。

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あれこれイベントあり

 展示とコンサートがあるために、遠征しています。

 展示は文学館であった保坂正康さんの仕事というものです。保坂さんは、北海道

出身で札幌は中学校、高校時代を過ごしたまちとなります。

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 ここから、本日の次のイベント山下達郎のコンサートへと移動しました。

これまで札幌のコンサート会場であった旧厚生年金会館が閉鎖したので、

新しくできた会場でのコンサートで、当方もここははじめて足を運びました。

敷地が狭いところにたっていますので、けっこう上のほうの席は怖さを感じる

ものでありました。

 やはりコンサート会場は、入り口からはいって、そのまますーっとホールに

はいることができるのがよろしいこと。

コンサートはノンストップで3時間15分くらい、すごい熱量でありました。

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